学校法人日本医科大学
日本医科大学 脳神経外科学教室 Nippon Medical School Department of Neurological Surgery
前部長のつぶやき

牛スジと牛スネ肉

久々(このブログでは初めてか?)に料理の話である。最近このコロナ騒ぎで、自宅では料理三昧である。特に凝っているのが肉料理である。

皆さんは牛スジとか牛スネ肉というのを、見た事か食したことがあるだろうか?

牛スジについては、昔「美味しんぼ」にそこそこ偉い落語師匠の娘さんを弟子がもらうために師匠に作った料理が牛スジの牛丼だったような感じに覚えている(ほぼ正しかったようである:https://www.youtube.com/watch?v=nRF7E3A96hA)。使えないようなネタもじっくり手をかけて熟成すれば良いネタになる。人も同じということであったかと記憶している。

最近はスジはおでんとかにも入っているし、牛スジカレーとか有名ですが、どんな感じで売っているかご存知でしょうか?10センチくらいの白光りした筋膜と腱の塊みたいなものが何個も1パックに入って高級スーパーのQEEENS 伊勢丹でも6~700g:千円たらずである。

この牛スジの料理に目覚めてしまったのは、友人で婦人科と心療内科を開業し、側で居酒屋をやっていたN君のおかげである。ベッドサイドで一緒だった彼と同じくチームだった某国立センターの総長をしているNG君と心臓の学会の長をしているK君とは年に数回彼の居酒屋で飲む間柄である。そこで出てきた彼の手間かけず料理の一つが「牛スジとゴボウの煮物」である。非常に美味しかったので、レシピを聞くと非常に簡単。

牛スジを適当に切り分けて(これは普通の包丁では難しく、出刃包丁が必要です)、ちょっと炒めてそこにゴボウを1-2本くらい4cmくらいの筒切りにして放り込む。そこにひたひたにお酒とみりんを(甘めが好きならみりんを多めに)すべでがかぶるくらい入れる。そこに昆布茶を大さじ1くらい入れてひたすら弱火で煮込む。4-5時間煮込めばお肉もゴボウも柔らかくなる。最後に醤油を人まわしかけて火をかけて終了。

非常に美味しい!

さて実は最近は圧力鍋と低温調理器に凝っており、これを圧力鍋で作るとどうなるかというと、約20-30分加圧調理をしてそのままさます。圧が下がって蓋を開けたら醤油を人回ししてちょっと煮込む(20分くらい)。

なんということでしょう! 肉もゴボウも舌とか唇でも食べられるくらいに柔らかい超絶料理となってしまいました。

皆さんお試しあれ。大量のみりんなどの調味料も含めた原価約2,000円くらいで、すごいものが食べられます。ちなみにこの料理のおかげで自宅にはみりんの大きい瓶がいつも常備されている。

次に牛スネであるが、これはまたさらに皆さんは見たことがないと思う。要は牛の下腿の肉である。上スネと並スネがある。見るからに硬そうである。この肉も実は私も最近知ったのである。昔の日医救急の医局の脇の道を歩いていくとテレビにも出た八百屋さん(こちらも端もの野菜を100円とかで売っていて捨てがたい)のさらに先に山本畜産というお弁当もやっているお肉屋さんがある。ここのメンチカツは最高で、さらにここで売っている豚の肩ロース(なかなかある時が少ない)が生姜焼きには最高に良いので、よく野菜・肉ツアーで買って自宅に帰ることが多い。

とあるひ、真空パックに包まれた赤身の三角形の肉が売られていた。上スネ500円+、並スネ300円+/100gとやらとのことである。ややスジ肉よりも高めめであるが、通常の牛の塊などより半額程度である。この能書きを(どうやって食べれば良いのかを)肉屋さんの奥様と旦那さんに伺って、さらにレシピ本サイトをみると、牛スジ、赤ワイン煮:圧力鍋 とある!藤本レシピ(https://oceans-nadia.com/user/67276/recipe/367840)を参考にしたが、これもまた超絶である。いろいろなレシピがあるが、藤本レシピに、人参、セロリ、生トマト、時にレンコンも入れ、プルーンも加えることにした。藤本レシピの肉の一晩ワインと野菜での下味付けはしないでも大丈夫。

大変なのは大量の玉ねぎを甘そうになるまで(薄茶色)まず炒めておくこと。肉は適当な大きさに切り分けて(これも出刃包丁でないとうまくきれない、硬い腱が通っている)、塩胡椒し、小麦粉をまぶしてニンニクと軽く火を通して表面を固めておく。ちなみにこのレシピで塩胡椒はこの時しか使わない。玉ねぎを炒めたところに肉と追加野菜のニンジン、セロリ、レンコン、トマト(トマト缶でも良い)、プルーンとか入れて、赤ワイン400ml (チリの箱ワインは3L 2000円くらいで料理にもキッチンドリンクにも良い)、水少々、ローリエ、タイムなんかを入れて、一度煮立ててアルコールを飛ばしてから、圧力鍋で20~25分。冷めて圧が下がったら、ウスターソース、ちょっと蜂蜜を入れ、もしトロッとしたのが好きなら小麦粉をバターで炒めて入れる。最後に胡椒とナツメグをかけて(これは丸ごと(アーモンドの丸いのの感じ)を擦ってかけるのがとても美味しい)いただく。

これも超絶美味しい。ほぼビーフシチュウであるが、パンでもご飯でも、パスタでも、じゃがいもでも。。月に1度は食べたい味である。

牛スジ、牛スネでも他のレシピもあり、カレーは捨てがたいがまだそこまで到達していない。最初の2ペアのレシピが美味しすぎる。

さてこのように癖のある肉でも料理の仕方、味の付け方で物凄い料理に生まれ変わる。

最初の美味しんぼのエピソードもそうであるが、これは人生も同じようだなと想う。

育ちかた、他の人(調味料)の力を借りながら自分も成長する。ちなみに圧力鍋みたいな強力なトレーニング法があれば、ものすごい短時間と省力で加速した成長が遂げられるはずである。そんなものはないかと日々探している。

ちなみに圧力鍋のもう一つの大あたりレシピはイワシの梅煮である。

内臓とエラを取ってきれいにしたイワシを数匹鍋に入れて、みりん、酒、醤油を同量(30-50mlずつ、イワシの量による)、梅干し1−2個、生姜1−3カケ入れて5-10分圧力調理をするだけである。頭から骨まで食べられるイワシが出来上がる。これは圧力鍋が怖くて近くにもよらない妻が何度もリクエストしてくるレシピである。

そんなものに自分はなりたい。

次は北総の秋元先生から伝授された(2019年 日本医大形成外科の年報(COSMOSだったかカッコよい命名です)に記事があります。)、低温調理器の話をどこかでさせていただきたいと思います。

写真ではあまり美味しそうに見えません。プロではないので申し訳ありません。

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