学校法人日本医科大学
日本医科大学 脳神経外科学教室 Nippon Medical School Department of Neurological Surgery
前部長のつぶやき

あけましておめでとうございます。

2019年 年頭所感

森田明夫

明けましておめでとうございます。

昨年は大学入試の問題が大きく取りざたされ、年末までNewsを騒がせておりました。幸い日本医科大学は以前から、「多浪生に優しい大学」(?)とか言われていたとかいないとか?また女子も昨年の新入生は桜蔭からの入学数が1高校として最多となるなど、必ずCC(昔のBSLを今はClinical clerkshipと呼びます)には女生徒が1-2名いると言う状況です。また多浪生ではないですが、すでに大学を1つ出てから日本医大にくる人も多く、この様な学生さんは目的意識やリーダーシップ力が優れていると思えます。当教室にも、この様な経歴の先生もおり、特色ある活動をされています。

しかし、この医学部入試問題の根本は、入試の不正というよりは、現在の医療の抱える労働基準、人手の問題と密接に関わっているというのが、不正不正と騒ぐマスコミとは一線を画する有識者の見解と思います。私立大学なのだから、しっかりとその大学に必要な人材の選定基準を明示していれば問題はなかったと思います。女子でコミュニュケーションの良い人が点数を落とされるというのは、ちょっと不可思議ではありますが。

当教室も人手不足という面では非常に深刻で、連携・関連の施設の先生方には大変なご迷惑をおかけしています。昨年はここ10数年では初めて新人のいない年となりました。今年は2名の新人が入ってくださいますが、教室としての活力と明るさをさらに向上して、力のある新人が多く入りたいと思ってくれる教室に成長してゆきたいと思っております。基本的には、日本医大にくれば、良い脳神経外科医になれるということを、確信できるチームになることだと思います。

そのためには、ぜひ教室の先輩、また現在の活躍している先生方のお力が必要です。よろしくお願いいたします。

さて昨年も私の任期が折り返し地点に入ってきたとお話ししましたが、私の当初の計画では

  1. 最初の5年で、教室の力を上げる
  2. 後半で日本医科大学の発展に努力する

ということでした。ただ現在でも上記の様な有様で、まだ1)の道半ばではありますが、2)の面も含めて、日本医科大学が老舗の東京の名門私立医科大学としてどの様に発展してゆけば良いのかも含めて活動してゆきたいと思います。

脳神経外科の面では、手術を安全確実に行うために、2月16日には国立博物館平成館の講堂でM&Mカンファランスを富山大学、北海道大学と合同で開催します。先生方もこれまで経験した、苦い記憶やヒヤリ記憶のご発表も含めてぜひご参加いただけると幸いです。

また脳神経外科の教科書もこれまでとは違ったタイプの教科書の作成を始めてゆきたいと思います。教室の先生方にも応援をお願いいたしますので、よろしくお願いいたします。内容は、構想段階ですが、「日本全国の脳神経外科当直室に配備されることを目指している」とだけお伝えします。皆さんはどんな本を当直室で読みたいですか?

より安全で先進的な患者のための医療、人を育てるための教育的な医療、そして働く我々自身が心に余裕と夢を持って真剣に取り組める医療 この3つを満たす医療をどの様に実現・構築してゆくか?多くの難関・難問がありますが、世の中、正しく努力すれば良い方向が必ず見つかると信じております。皆さんと一緒に「良い」医療を実現して行きたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

以下いつもの旅行写真です。今年はアイルランドに行こうと思っております。

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