服部 裕次郎先生 インタビュー

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しっかり考えながら学ぶ事が出来ます

服部 裕次郎 解剖学・神経生物学(脳神経外科兼務)


なぜ日本医科大学の脳神経外科に?

元々他大学の小児科に勤務していたのですが、腫瘍を含めた下垂体診療・基礎医学研究の幅を拡げるために、日本医科大学に昨年移ってきました。他施設・他大学病院ですと、症例数は多くても下垂体関連の基礎研究が弱かったりしますが、日本医科大学は臨床でも研究でも国内トップクラスの実績があることが一番の決め手になりました。また、他の病院では縦割りによる診療対象の細分化によって他科の担当分野となっていること(ホルモン負荷試験など)も、ここ日本医科大学では、脳神経外科で全て完結して行えることにも魅力を感じました。 この環境を活かして、大学院生として研究でも成果を出していきたいと思っています。

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1年間仕事をしていかがでしたか?

病棟管理と手術が主な仕事になります。緊急入院、緊急手術などもありますが、基本的には個人の自主性に任せてスケジュールを立てることができ、日中に座学や調べものなどの時間を作ることも可能です。また、各科当直制のため夜間も休日も毎日、医局員の誰かしらは当直にあたりますが、残りのメンバーはきっちりと休む事ができます。そのため無駄にだらだら職場に残るというよくありがちな文化が一切ありません。他の環境的な感想としては、先輩、後輩の間の距離が近く、アットホームな医局ということも挙げられます。
今までは小児疾患の知識だけだったのですが、この一年で、一般脳神経外科や下垂体関連の知識・手技はもちろん、救急対応、重症患者管理、そして高血圧や糖尿病といった生活習慣病なども含め診療の幅が拡がりました。脳神経外科は基本診療領域に位置する非常に幅広い学問であり、まさに「脳も診ることのできる何でも屋」といったところでしょうか。これは、脳の疾患は脳だけを見ても分からない、全体を見ることが出来なくては脳も見ることは出来ないという医局のモットーが影響していると思います。


メッセージをお願いします

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私は下垂体に興味があって入局したので、巷で想像されるような脳神経外科医を希望する方々へメッセージを話す事が適切かどうかは分かりませんが、日本医科大学に縁もゆかりもない私でも、出身大学や経歴・目的の分け隔てなく受け入れ、バラエティーに富んだ人材を育てることのできる医局であると断言できます。また、一般に大学病院は経験の浅いうちは手術をこなせないと考え、市中病院へ進むことを考える人も多いと思います。しかし、それでは予習復習もままならないままただ症例数だけをこなし忙殺される、ということにもなりかねません。ここ日本医科大学ではトップクラスの専門家のもと、一例一例しっかり考えながら手術手技を習得する事ができます。手術専門家を目標とする人にとっても、自分のように別の道を目的とする人にとっても、お勧めする事のできる医局です。


それから5年後・・・

早いもので5年が経過しました。上記を言った覚えももはやありませんが(笑)、いま見返してみても概ね正しいのだと思います。新参者でゼロからのスタートだった私も、一通りの基本的な症例・手術を経験させて頂き、また解剖学教室に出向して基礎研究も行い、脳神経外科専門医ならびに学位(医学博士)を取得するまでに至りました。日本医科大学には森田教授をはじめとして全国規模のセミナーや講習会で講師を務められるようなスペシャリストが各領域でいるので(他施設の中には、下垂体、脊髄・末梢神経、覚醒下手術など、症例が少なくて勉強に困ったという話も聞きますので)、専門医試験勉強の際にも非常に恵まれた環境だと感じました。「進路を脳神経外科に決めたけど研修先に迷っている」とか「他の科と悩み中だけどなんとなく面白いような気がする」という方などなどいましたら、ぜひ一度見学だけでも来て頂ければ幸いです。


現在、そして今後について

やはり脳神経外科臨床だけでなく、下垂体関連の研究も積極的に行いたいという思いから、昨年(2017年)より所属を脳神経外科から解剖学教室(解剖学・神経生物学)に移しました。学生教育や基礎研究メインの日々ですが、森田教授の御厚意により脳神経外科兼務という形で経鼻的下垂体手術の研鑽も積ませて頂いております。手術で摘出した下垂体腫瘍の遺伝子解析を現在行っていますが、なかなか思うように進まず、色々と試行錯誤の連続です。ゆくゆくは画期的な成果を出し、基礎も臨床も語れる間脳下垂体領域の第一人者となれればと思いますが・・・まだまだ先は長そうです。次にこの文章を更新するのはいつになるのか、はたまたその機会があるのかも分かりませんが、毎日少しずつでも着実に成長していきたいと思います。